タイの森林消失 1990年代の民主化と政治的メカニズム

倉島孝行著

2007年12月刊 A5判 300頁 明石書店 (5%)税込\5775 (本体\5500)

タイは、東南アジア諸国の中で最も激しい森林の消失、耕地化を経験してきた。森林消失を左右した1990年代、タイ民主化期の「森林地」に実在した農地をめぐる政策展開と、それが森林の新たな耕地化につながった政治的メカニズムを解明する。

【主要目次】
序章 研究のねらいと問題の所在
 第1節 研究の前提、問い、仮説、課題
 第2節 課題・仮説の時代的背景と既存研究の評価・批判
 第3節 本研究のアプローチ上の三つの柱と各概要
 第4節 本論文の構成
第1章 1990年代における東北タイの土地利用と「森林地」内農地の態様
 第1節 タイ、特に東北部の自然的条件と土地利用
 第2節 東北タイにおける「森林地」内農地の態様
第2章 東北農民の土地利用動態とタイ国家による「森林地」の形成
 第1節 東北部の人口と土地利用の動態
 第2節 タイ国家による「森林地」の形成と東北部におけるその展開
第3章 「森林地」内農地問題の発生・泥沼化
 第1節「森林地」内農地の生成と森林局側の制度設計・適用上の問題
 第2節 一時的民主政下での政策的迷走と不法侵入の加速
 第3節 内戦下における不法侵入・違法開墾の黙認と推進
第4章 「森林」対「農地」に関わる軍・森林局の優勢と半分の民主主義体制
 第1節 1970年代に準備されていた「森林地」内農地政策とその不執行
 第2節 内戦終結、軍事政権の勝利と軍・森林局による政策支配
 第3節 政党および占有農民による対抗的な動き
第5章「森林地」内農地を巡る持続・多極化する攻防と民主主義体制
 第1節 1990年代民主化期における「森林地」内農地を巡る政策展開
 第2節 「農地」化政策の進行と占有農民運動の攻勢、政党政治の進展
 第3節 農地改革を巡る政党の動向と民主政下の政策推進・逆行メカニズム
 第4節 保護林再防衛策と「保護派」の登場および政権政党の変身
第6章 内戦の最激戦地から「森林」対「農地」攻防の最前線地へ
 第1節 1990年代のある最前線地の概要と時代区分
 第2節 森林の残存と内戦の影響
 第3節 内戦の終焉と資源を巡る紛争の発生
 第4節 保護林化、農民組織の介入と競合の大々化・熾烈化
第7章 1990年代民主化期タイにおける森林消失の政治的メカニズム
 第1節 「森林地」内農地の形成・維持史と1990年代における森林耕地化の新要因
 第2節 森林耕地化の新要因と民主化期における森林消失の政治的メカニズム
 第3節 今後の課題
[図表一覧]
[引用、参考文献]タイ語 日本語 英語

 

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