寄生虫博士のプーラン・プーラン

藤田紘一郎著

2001年1月刊 46判 258頁 青春出版社 1,500円


「僕が、寄生虫病や感染症の定点観察を長年やってきた場所は、カリマンタン島バリックパパンからスピードボートでマハカム河を上流に二時間走ったところにあるタンジュンという村だ。僕はここに三十年前から来ている。三十年前から住民検診をして、「寄生虫に感染していると、アレルギー反応が抑えられる」という僕のライフワークの研究の発端となった土地だ。」(本書「ウンチの混じったお茶の味」より)

 

【目次】
はじめに
第一章 JALの機内で  へンになった日本人
四度目の正直?/どこかおかしい二ツポン人/「超清潔症候群」という病/ファシズム化した「日本人のいじめ」/イヌだってやらない「親殺し・子殺し」/人間が一番ではない/日本人は死んでも腐らない/なぜ日本人は簡単にヒトを殺すのか/顔ダニだって必要なのだ/生きているもの皆、意味がある
第二章 タンジュン村から 貧しくて豊かな人々
においを排除しない国/香りと臭いの文化ワンチの混じったお茶の味/老人にやさしいタンジュン村の子どもたち/ アトピーやぜんそくに「泥んこ遊び」がよい/ヒト+回虫=人間/「情報」が人を幸せにするのだろうか/僕がタンジュン村に一人で来た理由/「セクハラ」なんて問題じゃない/指で食ペる「旨い」食事/三歳でナイフを操る子ども/また会う日まで(サンペイ・ジュンパラギ)
第三章 インドネシアを旅して  プーラン・プーランという生き方
村社会の相互監視システムが必要だ/インドネシアの飛行機もアブナイ/何事も「神の導き」なのか/温暖化が進めば海面が上がる/人間も動物だ!/スラバヤで会う友、悪い友/食ペすぎ、飲みすぎ、糖尿病/ストレス社会の風土病/クマがアタマに当たって食ペられた?
第四章 ヒトもヒトらしく、イヌもイヌらしく
イヌとイスラム教とヒンズー教/イヌに殺(や)られても、イヌが大事なネパール人/黒いチーズ」の正体/ハエ一匹で操業停止する異常性/マルコス元大統領象に飼われていたイヌ/「昭和枯れススキ」を聴く婦人/マルコスの家は汚い?/イヌはペットか家畜か/南洋イヌずわり/イヌの扱い方でわかる道徳の質と程度/日本人は「動物にも劣る」か
第五章 「アジアの笑顔」を忘れた日本の子どもたち
ボラカイ島の美しい女性、クリスティー/ヒトもブタもイヌもニワトリも同じものを食ペる/どこかヘンだよ、日本の子どもたち/外遊びを知らない子どもたち/育児が重荷で、キレるママ/子どもの虐待 − 医学的な問題/少年犯罪 − やまぬ凶悪化/完璧なドロボー/悪いこともここまでやればステキだ/「いたずら」は生命力の発露/犯罪も交通事もない島/第六 熱帯雨林とウンチと人間と/文明化した人類の八つの大罪/江戸時代に見る見事な循環型社会/店子たちの尻で金持ちになった大家さん/ゼロエミッション − 廃棄物ゼロ社会/小さな島の大いなる遺産/水と森の島に住む原始人/屋久島はミ二地球/未来を開く、自然の再生/割りばしから再生紙/割りばしは森林破壊をしているか/日本の紙が原生林を食いつぶす/ジャングルの中のチップ工場/ケナフが温暖化を救うのか/森を食い冬くしたとき、民族は滅びる
おわりに

 

 

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