世界ノホホン珍商売

白川由紀著

2001年3月刊 46判 240頁 共同通信社 1,600円

一歩海を越えた世界には、ヘンな人たちがたくさんいた。
印刷屋のおじさんは、楽しみにしているテレビ番組を見るために、午後三時にはいつも店を閉めた。金物屋の兄ちゃんは、遠方から友達が来るからと店のシャッターを降ろし、張り紙もしないまま一週間。ネパールの手漉き紙を本国にコンテナで送っているというドイツ人は、商談成立後、一ヶ月の予定で山へ座禅を組みに行った。キャンピングカーでのんびりと朝食を食べていたフランス人家族は、三ヵ月の休暇を利用してヨーロッパをドライブするうちに、気付いたらアジアまで来ていたと爽やかに笑う。
街中に「ノホホン」という文字が踊っていた。将来の仕事への不安に汲々としていた私は、全く拍子抜けしてしまった。(本書「まえがき」より)

【目次】
まえがき
第1章 神出鬼没のパフォーマーたち
ぬっと出てきた動物にのけぞるのは、旅での″日常″
 ●象使い●熊回し●ニシキヘビ見せ物屋●猿回し
カネ稼ぎのためなら、涼しげなポーカーフェイスも朝飯前
 ●サル男●神様屋●物乞い
止めどなく続く日常に華を添える悦楽の踊り
 ●べり−ダンサーと民謡歌手●看護婦●楽隊屋と踊り屋
我らが土地に根付く伝統。これぞ商売の素材なり
 ●砂漠地帯の案内人●マサイ・モデル
古今東西変わらぬ自己愛を刺激する
 ●路上写真館●スナップ撮影館
第2章 庶民の足、そのいろいろ
道草食って気の向くまま愛嬌たっぷりの移動手段
 ●レンタルロバ屋●馬車タクシー
勝負をかけるは己の筋肉、海山陸を往く人力手段
 ●小舟案内人●リキシャー●飛脚
動力はニンゲンたちの夢を乗せ、長距離をひた走る
 ●砂漠のトラック野郎●エアタクシー●ガソリン売り●ミニカー
第3章 洒落びとたちの美学
あなたを磨きあげますよ“清潔感”こそキーワード
 ●歯ブラシ屋●青空耳掘屋●ブラックアフリカ版美容院●垢擦り三助さん●トイレ屋●クリーニング屋
お洒落心をくすぐって“衣”の生産者たち
 ●靴職人●腰ミノ売り●ヤタ・キラ織り
身を飾る小物とそれぞれの美学
 ●山羊皮のカバン屋●槍売り
第4章 食の周辺
ダイナミックな調理法で、地元ならではの名物料理
 ●ヘビ専門レストラン●コシャリ屋●各地のナベ料理屋
庶民の胃袋を満たすたんぱく質
 ●羊売り●ラクダ肉屋
灯台もと暗し 栄養源は草むらにあり
 ●イモムシ屋●食べる石屋●ウォッチマン
小腹満たしのスナックは庶民の味方
 ●ミディエ・ドルマ屋●孵化しかけの卵屋●羊の脳みそ屋●スティック野菜屋
喉を潤す放み物は、術角のオアシス
 ●世界のお茶屋巡り●生ジュース屋●どぶろく屋
アイデイアを駆使した調理用具はユニークグッズ
 ●反射板コンロ●牛の糞屋●木の葉の皿屋
手抜き主婦を狙うビジネス、世界中で激増中
 ●チャリンコおかず屋
第5章 仰ぎ信じるもの
しぶとく生き抜く姿の陰に、信心深き心あり
 ●ネズミ寺のお坊さん●時計屋●修行僧●占い師●大陸横断ドライバ−
あとがき

 

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