昭和作家の〈南洋行〉

木村一信著

2004年4月刊 A5判 396頁 世界思想社 税込価格(5%):\7,140 (本体:\6,800)

1930年代から40年代前半期における作家たちの「外地」、特に「南方」への関わりと、その文学的営為をジャワに基軸をおいて論じる。また、敗戦以降、その言説をいかに自ら整理し位置づけていったかを検証する。

【主要目次】
T〈南洋行〉の時代
 
1 高見順〈南洋行〉序説 ― 心はちぢに乱れて
 2 高見順「ある晴れた日に」論 ― バリ島体験の意味
 3 中島敦の〈南洋行〉 ― 新たな己れへの認識
 4 石川達三「蒼氓」論 ― 〈棄民〉を目にして
U〈徴用〉の時代
 
1 阿部知二の〈徴用〉体験 ― 「死の花」の背景
 2 高見順の〈徴用〉体験 ― 「私はビルマを愛してゐる」
 3 北原武夫の〈徴用〉体験 ― 薔薇を描くこと
 4 庄野英二の〈ジャワ〉 ― 「青春の消光」
 5 「南方徴用作家」 ― 〈ジャワ〉を中心に
 6 阿部知二の〈ジャワ〉を歩く
V〈南方〉への関わり
 
1 近代作家のアジア・東南アジア認識について
 2 消えた「虹」 ― 佐藤春夫の〈南方〉体験と関東大震災
 3 流浪の旅の豊饒さ ― 金子光晴「マレー蘭印紀行」
 4 持続と変貌と ― 中島敦をめぐって
 5 ハンセン病医〈ジャワ〉に死す ― 邑楽慎一論
 6 漫画家の〈ジャワ〉 ― 小野佐世男をめぐって
 7 敗戦を受けとめる ― 火野葦平「革命前後」
 8 統治地〈ジャワ〉の愛 ― 安田満「歌姫アユム」
W〈外地〉への目
 
1 〈ジャワ〉の陣中新聞 ― 『赤道報』『うなばら』
 2 「大東亜共栄圏」と文学者たち
 3 文学の戦争責任五〇年
 4 「自己認識・生存認識」に関わるアジア体験
X研究の現在
 
1 阿部知二の問題意識 ― 「人の発見」
 2 「旅人」の誕生まで ― 森本穫『阿部知二―原郷への旅―』
 3 アジアの描かれ方 ― 川村湊『アジアという鏡―極東の近代―』
 4 「歴史への臨場感」を手にするために ― 黒川創編『〈外地〉の日本語文学選』
 5 新しい文学史の誕生 ― 池田浩士『 [海外進出文学] 論・序説』

 

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