新ゴーゴー・インド

蔵前仁一著

2001年9月刊 A5判 224頁 旅行人 1,600円

新ゴーゴー・インド

しばらく品切れになっていた「ゴーゴーインド」(凱風社 1986年)を加筆、改訂。新版として刊行された。
初版の「ゴーゴーインド」は、アジアの旅本の先駆的な本だった。いまでこそ、アジアの旅の本は珍しくなくなったが、現在主流の旅本のスタイルを確立したのは、本書ではなかろうか、とアジア文庫は考えている。
もちろん、優れた紀行文は、それ以前から多数ある。ただ、他のアジア本がそうであったように、旅の本もアジアを舞台にした途端、「問題」が浮き彫りとなるような、気構えが先に立つ、といった傾向があった。たとえば、インド関係の本のほとんどが、貧困や、宗教、精神世界に重きを置いた本だったように。
本書にはそういった気構えや、テーマはほとんどない。でも、それまでの本が書かなかった、あるいは、書けなかった生身のインド人がたくさん登場する。外国人から1ルピーでも多く稼ごうとするリキシャマン、密かに(公然と)賄賂を要求するイミグレのお役人、聖なる牛に商品をかすみ取られて石を投げつける市場のオヤジ、などなど。生活臭ぷんぷんのインド人がわんさか出てくる。本書の初版が多くの読者に指示されたのも、そんな「魅力」あるインド人たちのおかげだろう。

【目次】
まえがき/『新ゴーゴー・インド』のためのまえがき/インド案内図/インドじゃ!/イミグレーション/恐怖の肝炎/政府公認麻薬店/聖なる動物・牛(1)/ルピー/チャイ−インドの庶民飲料/カースト制度/ザ・リキシャマン(1)/ノー・プロプレム/乞食(1)そのテクニック/闇両替屋/酷暑−インドの夏/インドの旅人/トイレ学/サードゥーたち/乞食(2)カルカッタの乞食/インド名物ウンコの話/酒/インドの祭/ネパール人の夢/ブッダガヤーと日本語/メイン・バザールの日々/車掌の曲芸/聖なる動物・牛(2)/ターリーとミール/メイド・アズ・ジャパン/ノン・ジャポネ!/トイレで働く人々/ラスト・プライス/インドでショッピング−売る/インド鉄道二等車の世界(1)/坊主の商売/イスラム教の人々/泥棒特急/グルカ兵の悲劇/ザ・リキシャマン(2)/ジャンキー − 麻薬中毒者/インディラー・フィニッシュ!/インド鉄道二等車の世界(2)/インドのかわいい子どもたち/聖地バナーラス/ヒンドゥー教/インドを旅する人のための見栄講座/ラーマの不気味な微笑/おまわりのネライ/嵐の客引き合戦/プークおじさんのチラム/プリーでガンジャを/ヒマラヤの小さな国/ヒッピーたちのフリー・マーケット/観光ガイドは50ルピーなのだ/ゴアの熱い冬/さよならインド/あとがき/『新ゴーゴー・インド』のためのあとがき

 

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