|
インドネシア東部、マルク諸島は、かつて「香料諸島」と呼ばれていた。豊かな海と森に恵まれたこの島々の暮らしは、1999年から一変してしまった。ムスリムとキリスト教徒の激しい「宗教抗争」が起こり、1万人ともいわれる人が命を落とし、40万人以上の人々が避難民になった。マルク「宗教抗争」は、なぜ起きたのか。この惨事の構造を探る。
【目次】
はじめに
分断された街、アンボン
理由のみえない争いに翻弄される人びと/長引くマルク諸島の「宗教抗争」/非常事態宣言下のアンボン/「コミュニタス」としてのマルク社会/マルク「宗教抗争」の背後には何があるのか/必要とされる真相究明
長引く抗争と避難民に対する取り組み
はじめに/急速に拡大していったマルク抗争/抗争を長引かせることになつた要因/深まる対立/不十分な避難民支援/おわりに
北マルク州ハルマヘラ島の流血事件はなぜ起きたか
はじめに/暴力の波/問題の所在/両宗教集団の勢力拡大をめぐる争い/金鉱の支配をめぐる争い/北マルク州知事の座をめぐる争い
マルク惨劇の背後に潜むジャカルタの影
はじめに/アンボンのプレマン・ネットワーク/二段階のエスカレート/軍ネットワーク/ムスリム・ネットワーク/国軍の計略/まとめと提言
マルクの開発と日本 −開発現場を歩く−
開発のひずみというマグマ/ジャヤンティの「開発現場」/エビの 「開発現場」/ジャヤンティのエビ・トロール船/南洋真珠の養殖/開発の横造
【コラム】人が人と関わりやすい社会よ、ふたたび/ハルク島−悪夢の前夜/各地で起こる抗争/マルクにおける独立運動
|