イリアン 森と湖の祭り

Y・B・マングンウィジャヤ著 舟知恵訳

2000年7月刊 46判 374頁 木犀社 2,500円

太古の闇をとおす目と耳がとらえた、神父ラハディの禁じられた恋の物語。
「この小説は、1960年代後半、スハルトが政権を握ってからまもない時代の物語である。インドネシアは一つといわれたが、実はそれはジャワ島のことであって、それ以外の島はカッコつきのインドネシアであった。南太平洋に浮かぶ「暗黒大陸」イリアンもそうである。州都ジャヤプラに警備のための国軍を駐留させたのは、インドネシア政府の精一杯の体面であったろう。そういう僻陬の地は、よくも悪しくも布教活動のの第一線となる。その任務を肌で感じ、かつ文明の世界で教育を受けた本書の主人公ラハディ神父は、信仰と自分の内面の精神的矛盾に悩んだ。それをこれだけリアルに描き切ったのは、人間に寄せる著者のつよい関心と言わねばならない。」(訳者あとがきより)

 

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