ガラスの家 (プラムディヤ選書7)

プラムディヤ・アナンタ・トゥール著 押川典昭訳

2007年8月刊 46判 736頁 めこん (5%)税込\3675 (本体\3500)

 インドネシアを代表する作家プラムディヤ・アナンタ・トゥールの長編歴史小説。『人間の大地』、『すべての民族の子』、『足跡』と続いた四部作の最終巻。前三作から一転、ミンケを弾圧する植民地政府の高級官僚パンゲマナンの悔悟に満ちた日記を通して語られる。
 題名の『ガラスの家』は、植民地国家オランダ領東インドにおいて、ガラスの家を透視するように、ナショナリズム運動にかかわる者たちを監視する体制の隠喩であり、総督官房府のパンゲマナンの執務室からスパイ網を使って遠隔操作される監視装置は、スハルト独裁体制下での住民監視システムの寓意でもある。
 この四部作は、影響力を恐れるスハルト政権によって発禁処分を受けたが、英語、中国語、ドイツ語など40を超える言語に翻訳され、世界文学におけるプラムディヤの名を不動のものにした。文学と政治権力との危うい緊張関係に身をさらしながら、つぬに正義ならざるもの、不条理なものと戦い、ひとぴとの怒りや絶望、再生への希望や祈りに寄り添いながら、81年の生涯を駆け抜けた作家の雄渾の歴史長編。

 

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