バリ・宗教・国家 ヒンドゥーの制度化をたどる

永渕康之著

2007年7月刊 A5判 328頁 青土社 (5%)税込\3360 (本体\3200)

イスラム教国インドネシアでなぜバリだけがヒンドゥー教の島なのか。植民地国家から国民国家への連続性のなかで実体化される制度。あまりに自然化された「伝統」への疑問を基底に、少数派宗教への統治政策から近代・宗教・国家をとらえなおす。

【主要目次】
はじめに
 謎
 統治・制度・死
 インドネシアと宗教研究―国家と宗教あるいは 「内側への改宗」 批判
 構造化された忘却―植民地国家と国民国家の連続性
 「伝統の創造」 再考
 本書の構成
第1章 王国・帝国・ヒンドゥー
 ひとつの海
 劇場国家 vs マンダラ国家
 変容する王国
 宗教的差異の認識論
 帝国の正統性
 学識と支配
 宗教と慣習
第2章 定義される本質、崩壊する宇宙
 倫理主義的帝国主義
 「バリ人」 の定義
 ヒンドゥーと統治体制
 1917年大地震
 プリ再建問題
 ブサキ寺院再興
 文化論争―正統文化あるいは創造性の否認
第3章 もうひとつの空間
 儀礼への回帰
 資本主義の包摂
 自治領の成立
 体制と確執
 下級公務員たち
 知識の制度化と言説の流通
 最承認される権威
 「バリ化」 の困惑
第4章 社会復興と道徳
 国境地帯
 領土、政治主体、宗教、民族の一致
 統合の喪失
 暴力と恐怖
 クルヌン
 サンラ
 ディアスポラの助言
第5章 国家と宗教
 宗教省とヒンドゥー
 統合される司祭
 バリ自治宗教局
 交渉の帰結
 欠如した求心性
 王家の最後の叛乱あるいは王国概念の継承
 唯一神と多元主義
第6章 新秩序の精神
 殺戮の現場
 神のもとでの規律
 ヒンドゥーのインドネシア化
 死者たちの影
 新秩序の象徴
 肥大化する儀礼
 完成される宇宙あるいは王国への回帰
第7章 魂のゆくえ
 ニュワン・バンタン
 埋葬儀礼の変容
 変わりうる理由
 厳格な経験主義
 党派主義の遺産
終章
 再定義された宗教的権威
 宗教的権威の分裂あるいは新たな局面

 

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